Hit&Runサイトの人気コンテンツ「宮ちゃん教えて!!」が復活!
ユニコーンやGRAPEVINEをはじめ、数多くのレコーディングに携わっている宮島哲博が皆さまの質問にお答えします。
「デモテープを録りたいのだがコツは?」「○○のあの曲はどうやって録音したの?」「家のオーディオの音を何とかしたい!」など、
簡単な質問からマニアックな質問まで何でもOK!
ヌマータさん
先日、武道館でユニコーンのライヴを観たのですが、
メンバーがイヤホンをしているようでした。
あれは、メトロノーム的なものですか?
それとも民生さんのイヤホンであれば歌詞が事前に聞こえたりするのかな?
テッチさんだったらリズムが崩れないようにドラムの音だけが
聞こえたりとか?宮ちゃん、教えてください~!
さてさて、ヌマータさん。
なかなかナイスな質問ありがとうございます。確かに奥田君は事前に歌詞が聞こえてくると喜ぶでしょうね(笑)
ライブでミュージシャンがしているイヤホンのようなもの、通称「イヤモニ」、多分「イヤーモニター」の略でしょうかね。
ライブが行われる時、ステージ上ではいろいろな楽器があります。ドラム・ベース・ギター・キーボードそれにボーカル、etc・・・・。
ドラムは元々鳴っている音量が大きいですが、EベースやEギター及び電気を使ったキーボードは
専用のアンプを鳴らすことによって音を増幅し、大きな音でモニターしてバランスを取っていました。
しかし生ピアノやボーカル等の生楽器は元々出音が小さいので、マイクで拾いそれを増幅しなければ聞こえなくなってしまいます。
そのため、PAシステムではステージ上の各プレーヤーが適正な音量で各々の楽器の音を
モニターできるようにステージ上のモニターシステムが発達していきました。
これまでは各プレーヤーの足元にスピーカーを置いて(俗に言うコロガシ)モニターしていました。
しかし近年では、スタジオでのレコーディング時にヘッドフォンを使いモニターするのと同じように、
直接イヤホンでモニターするシステムが普及してきました。これがイヤモニです。
最近の音楽の種類によっては、ミュージシャンが実際に演奏する楽器だけでは表現できない時に
他の音源に合わせ一緒に演奏することも多々あります。
この時に、質問者さんも言っているようにメトロノーム的なクリック音を聞きながら演奏することもあります。
イヤモニを使用する利点としては、ステージ上にコロガシが無いため、ステージ上の音量が確実に下がります。
そのため各マイクへの「カブリ」が減り、PAのエンジニアは音作りがとてもやりやすくなると思われます。
それにイヤモニはワイヤレスのため、各プレーヤーが動き回れる自由度が確実に増えるとも思われます。
ただ昨今、ipod等のミュージックプレーヤーの音量制限が話題になっているように、耳への負担が心配されます。
ユミちゃん
くるりのベスト初回版に入っている「人間通」で
サビをシャウトしているのは宮島さんです、
と岸田さんの日記で見ました。なぜそんなことに
なったのでしょうか?ユニコーンや民生さんの曲でも
コーラスしてたりするのでしょうか?
ふーむ。
確かに記憶にあります。
ベスト盤も聴きました。
頬が赤く染まりました。
あれだけリアルだと恥ずかしいです。
ただ、どうしてあんなことになったのか、覚えていません。
レコーディング時、大勢のコーラスが必要な時に現場にいる色々な人達、
マネージャー・ディレクター・エンジニア・アシスタントエンジニア・スタジオの受付のお姉さままで・・・。
そういう声が入っている曲はたくさんあります。
僕が何に参加したかは内緒ですが、Puffyの「渚にまつわるエトセトラ」の
サビで聴けるおっさんコーラスで一番目立っているのは「ヤマケン」です。
一本道さん
宮ちゃんの好きな洋楽はなんですか?
エンジニアとして評価する洋楽はなんですか?
教えてください。
ふーむ。
最初に聴き始めた洋楽はハードロックでした。70年代のお話です。
「Led Zeppelin」「Deep Purple」「Van Halen」「AC/DC」「Jeff Beck」「Queen」「Aerosmith」・・・・・・
ベタですね~(笑)
だから今でもこれらは大好きですよ。
その後はハード・バップ等のモダン・ジャズを聴いていたのでそれらも好きです。
それからはロックを中心に沢山聴いてきました。US・UKどちらでもこだわりないです。
それに「Aimee Mann」や「Sheryl Crow」など女性ボーカルも好きです。
エンジニアとしても自身としても聴いている全ての音楽は評価しています。
どれも素晴らしいパフォーマンス、素晴らしいサウンド。とても勉強になります。
と言うより、聴いていて楽しいし幸せな気分にさせてくれますね。
一本道さんもたくさん良い音楽を聴いてください。
かおりさん
小3の娘が、クリスマスに「民生が持ってるカウベルを、サンタさんにお願いする!」と言ってききません。。。
どこのメーカーのもので、おいくらするのでしょうか。
プロの方が使われているものなので、お高いとは思いますが…。
的外れな質問で申し訳ありませんが、教えてください!
元来は牛の首に着けて、その所在を把握するのに使う道具であったカウベルを
打楽器として使うようになったのはいつからなんでしょう?
僕は全く知りません。
さて小3でカウベルに興味を持つとは民生の姿が余程のインパクトがあったのでしょうね。
元が牛用なのでそんなに高いものではございませぬ。
で「WAO!」でおなじみのヤツは「LP」製のものでした。
ただ古いものなんで現行品では売ってないみたいっす。
参考になれば↓
http://web2.moridaira.com/LP/cowbells.htm
あと意外と音が大きいのでびっくりしないでね。
だっここさん
こんにちは。ユニコーンが復活してから、音楽全体への興味が急激に復活した者です。
通勤途中にはipodでユニコーンを始めとしたCDやプルーレイディスクを聞いていますが、いまいち音がよくありません。
今度出るライブCDもブルーレイディスクを予約したのですが、どうやったら高音質で楽しめるでしょうか?
また、お勧めのイヤホンがあったらぜひお教え下さい。
「ブルーレイディスク」とは「Blu-spec CD」のことではないかと想像しています。
僕もipod classicを使っていますがほとんど車内での使用です。僕自身があまりイヤフォンが好きではないのもその理由です。
ipod自体の性能はとても良いと思いますよ。さらに小さいのよりは大きな方が音が良いかな。
小型化すればするほどアンプの性能とかも落ちるのではないかと思われます。
オーディオ的に言うと音の最終段、スピーカーやイヤフォン・ヘッドフォンを変更すると最も音が変わったと認識できるでしょう。
この場合イヤホンを新しくするのが1番手っ取り早いでしょうね。
昨今オーディオメーカーも最も売れ線のイヤフォンにチカラを注いでいるようです。
海外の「Sennheiser」「AKG」「SHURE」「BOSE」や日本の「SONY」「Audio Technica」などの有名メーカーから多くの製品が出ています。
ただ個人個人には音の好みがあるから一概にこの製品はお勧めとは言いにくいかな。
大型の家電店にはイヤフォンの試聴コーナーを設けてあり多数の製品を試聴できるので、
それらを利用して自分に合った製品を探してみるのが良いと思います。
ちなみに僕のは有楽町のBIC CAMERAで試聴して買ったSONYのMDR-EX500SLです。
普通の音してます。
もうひとつ音を良くする手段としてitunesにCDから取り込みの際の設定の変更。
環境設定の詳細の中に「読み込み方法」「インポート方法」が選択できる項目があります。
「AIFF」および「WAV」は基本的に非圧縮なので最も原音に近く音は良いです。
「WAV」ではアートワークが表示されないので僕は「AIFF」を使っています。
しかし圧縮しないとデータ量が莫大になるのでメインに使っているのは「AACエンコーダ」の「320kbps」。
あくまで個人的な意見ですが「MP3エンコーダ」より「AACエンコーダ」の方が好きです。
僕がイヤフォンが好きではない理由のひとつが確実に耳には良くないって事。
それだけは認識していてもらいたい。
購入の際は小さな音量でもバランスよく聴こえ、音漏れが少なく周囲に迷惑がかからない製品を選んでくださいね。
やまけさん
チルドレンたちが、「〇〇くんの家のテレビは薄くて大きかった」という言葉を覚えてしまいました。
最近は液晶やらプラズマやらブルーレイやらHD内蔵やらDVDプレーヤー内蔵やらありますが、
宮ちゃんのおすすめの組み合わせを教えてください。
最近の物の進化は恐ろしい。景気が悪いといいながら次々といろんなのが出てくるね。
チルドレンたちもそろそろCRTのブラウン管が他所で見かけなくなったので「ウチは何で?」ってことなんでしょうな。
アナログ放送終了まで間もなくですが、別にチューナーさえ買えば観れなくなるけでもないし。
ただデジタルを観慣れちゃうと、後戻りなんて考えたくもないわたくしです。
流行の(て言うかプロジェクターを除いてこれしか売ってない)薄型テレビですが、
プラズマディスプレイ・液晶・有機ELと大きく別けてこの3タイプがあります。
液晶はLEDバックライト搭載のモデルが最近NEWSですがどうなのでしょう?
僕はまだ見てません。
ちなみに僕はプラズマが好きです。だけど熱いです。
HD内蔵型も出た当初はイマイチかなと思ってました。
何せ地デジを1番良い「DRモード」録ると1時間あたり1GB弱使うので
小さな内蔵ハードディスクだとすぐにいっぱいになっちゃう。
ところが最近は500GBや1TB内蔵、しかもUSBで外部ハードディスクを装着できる機種まで出てきてる。
DISCにダビングしなければこれでも良いかもよ。簡単だしね。
テレビとレコーダーの組み合わせ、各メーカーとも自社製品を売ろうと思い
拡張性を謳ってるがそんなにこだわらなくても良いのでは。
この2つ、HDMIケーブル1本で簡単に繋がるからね。
そうそうこのHDMIケーブルは安いのダメだよ。イイやつ選んでね。
同メーカーだとリモコンとかの使い勝手が良いのは認めます。
結局どれが良いか(好きか)は好みなんで実際に実物と画像を観て判断するしかないと思います。
例えば同じ柄したシャツが複数のブランドから出てるとすると、サイズやプリントの具合、質感、値段、巷の評判・・・・もろもろ。
そんな感じで量販店に赴き調べてみてください。「感じて考えろ~」ですな。
あと意外に忘れて後悔しそうなのが音質。どんどん薄く軽量になってるのならスピーカーの制約も多くなってるはず。
これも実際聴いて感じてくだされ。
たちばな哲也さん
ドラムの音で、これで録るといい音だ、というプリアンプは何ですか?
おっ!テッチ。何でお兄さんはアッチじゃないの?
「プリアンプ」、スタジオではヘッドアンプと呼ぶことが多いのでここでは「HA」と略していきます。
ドラムの音だけでなく、いい音だと思うのは「NEVE」のHA。
しかも古いvintageと呼ばれる、type1066/1073/1081/31102あたりは素晴らしいサウンドをしています。
特にピーク成分が多くダイナミクスの激しいドラムには抜群にいい。
「NEVE」のヘッドマージン(簡単に言うとどの位の大きさまで歪まないで耐えられるかの数値)は26dbだったと思うが、
それを超えてもイイ感じで聴こえる。
多分レコーダーの方が早く歪んでしまうからHAの出力を下げてやらないと実感できないけどね。
写真のように古い「NEVE」のコンソールのフェーダーの【-26db】~【∞】まで線で表記があるんだ。
これは出力が適正なのにこの線の位置までフェーダーが下がってると「ヤバイ」よって意味。これ豆知識ね。
でもこの歪むか歪まないかギリギリの音が良いんだよね~。
次に「API」のHAもイイ。
最近のreissue物はどうかわからないけれど古いオリジナルの「API」は抜けの良いいかにもアメリカンなサウンド。
レンジは広くは感じないけれどそこが魅力かな。
他には「Focusrite」「GML」あたりのHA。「TELEFUNKEN」のV-72/V-76は試してみたいひとつです。
外部HAを持ち込んでの使用は流行ってるかも知れないけど、スタジオのコンソールのHAもなかなかですよ。
NEVE-VRやSSL-4000/9000はそれぞれ個性もあってグー。
専門学校生さん
宮島さんは、レコーディングとミキシングのどちらが好きですか?
しいていえば、どちらが得意とかあるのでしょうか?
「レコーディング」と「ミキシング」。
「レコーディング」の作業は通常、「Tracking(トラッキング)」と呼びます。
良く耳にする「MTR」とは「Multi Track Recorder」の略ですが、Recordingにおける各チャンネルの事を「Track」と言うのです。
それで複数の音を録音してサウンドを構築していく作業が「Tracking」です。
「ミキシング」とはそのまま「Mixing」。
あるいは20~40chある複数の音をステレオの2chにまとめて減らす作業なので「Mixdown」とも呼ばれます。
僕が好きなのは「Tracking」の方です。
何もない状態から各ミュージシャンが持ってる能力やセンスを絞りだし、曲がだんだん完成してく過程は
何度経験してもとても素晴らしく、また楽しいものです。
そこにはプロデューサー・ミュージシャン・エンジニア・プロダクションやメーカーの方々、大勢の人間の意見や考えが交わりあい
同じ目標に向かって作業が進むのですから面白くない訳がありませんよね。
「Mixing」は全てのTrackが録音され、その後エンジニア一人で行う孤独な作業でもあります。
プレッシャーもかなりのもので「Mixing」の期間中は他のことを考えたくもありません。未だにしんどいです(笑)
「Tracking」に自分が関わってなく「Mixing」だけをやることもありますが、これは意外と好きです。
他のエンジニアはわかりませんが、僕自身の得意・不得意はありません。
はるさん
こんにちは。そろそろミニコンポを卒業してアンプとかに手を出そうかと思っています。
ぜひユニコーンをグッドサウンドで聴きたい。ですが多すぎて何がいいのかよくわからんのです。
そんな高価なものは厳しいので、中古で10万以内で揃えられるスピーカーとアンプとCDデッキの組み合わせで
これというオススメあったら教えてください!
おねがいしマッスル
いや~お答え難しいっす。
基本として音の出口からグレードアップしてくと良いですよ。
まずはスピーカーからね。
最も音の変化が体感でき、しかもそれぞれの聴こえ方や印象が異なるのがスピーカー。
だから他の人のレビューなんて参考にならないから実際にオーディオ店に行って聴くのが1番良い方法。
「はる」さんの住んでる近くには試聴可能な中古店はありますか?
東京だと「Dynamic Audio」や「Audio Union」といった店がありますが、そういう店舗へお気に入りのCDを何枚か持って行き試聴してみましょう。
中古オーディオ店に行くお客さんは耳の肥えた人や知識豊富な人が多いので、お店的にも良質で実力ある商品を置いてる可能性が大きいはず。
その予算だとアンプ・プレーヤーは何でも良いかも(笑)
古くても元の定価が高いのがお勧めです。
アンプ・プレーヤーはオークションを活用するのも良い方法かな。
ミニコンポそのままで、まずはスピーカーだけを買い換えるのも一つの手ですね。
それは疑問だぁさん
ライブで聴くボーカルとCDで聴くボーカル。
アーティストによってCDどおりに聴こえる人とCDとは別のように聴こえる人ってありますよね?
まぁ、上手い下手とか良し悪しとは別の話なんですが。
これってその人の声質のせいなんでしょうか?それとも音響とか録音方法のせいなんでしょうか?
はたまた聴く人の耳のせいなんでしょうか?
ふ~む。
僕自身はライブに行ってそんな風に感じる時が少ないから、何とも回答しづらいです。
一般的にライブの際に聴けるボーカルの声は、そのボーカリスト本来の生声だと思われます。
確かにCDでは極めて特殊な処理をして普通の声ではありえない聴こえ方を持ち味にしているアーティストもいます。
しかしそんなに多数ではないと思いますよ。
なので考えられるとすれば例えば、
CDでは普通よりボーカルにかけてるリバーブやディレイ・コーラス系等のエフェクト量がやたら多い、とか
メイン・ボーカルにはダブルトラック(ボーカルを2トラック出して不思議な響き方をさせる昔からある手法)を多用してる、とか。
残念ながら僕にはその程度しか思い浮かびません。
Rgb REDさん
僕はバンドでボーカルを担当しています。
レコーディングはさておき!?
ライブで使用するボーカルマイクで
声質や声量、ジャンル等にもよるとは思いますが、
宮島さんのオススメがあれば教えてください。
ちなみに現在、mymicで!?SHURE58を使っております。
あと...声量と顔!?はデカイです。
「SHURE58」とはSM58でしょうかね?
SHUREには「SMシリーズ」と「Betaシリーズ」がありまして、主に「ゴッパー」
と呼ばれるのはSM58の方ですね。
「Betaシリーズ」はライブでは良く使用されてるみたいですが、レコーディング スタジオでは中々お目に掛かれないので
僕等レコーディングエンジニアは使ったこと無いから詳しくないってのが現状です。
例えば同じSHUREですがSM57なんてどうでしょう?
ただ、このままボーカルに使うと吹かれちゃうので専用のウインドスクリーン付けて
どうです?イカすでしょ。
柔らかなウインドスクリーンが唇にあたる今までに無い感触があなたを虜にする ことでしょう。
駆け出しエンジニアさん
今度、stringsの編成を始めてレコーディングします。
6.4.2.2.2の編成です。
今まで、violinは何回かレコーディングした事はあるのですが、大きい編成は始めてです。
使用するマイクやマイクの立て方、マイクのゲイン設定など教えて頂けますか?
最近ではなかなか生で「strings」を録音することは珍しいですよね。
ここでの「strings」とは、バイオリン・ビオラ・チェロ・コントラバス等の弦楽器のことを指します。
さらに「6.4.2.2.2の編成」とは、
「1stバイオリン」6人
「2ndバイオリン」4人
「ビオラ」2人
「バイオリンチェロ」2人
「コントラバス」2人
スタジオでのストリングス録音においてはかなり大きな編成です。
まずはセッティングです。オーケストラを見てもご存知のように高音域担当の
1stバイオリンから順に最も低音のコントラバスまでL⇔Rで並ぶのが
一般的なので、演奏者にとってはもっとも演奏しやすいセッティングと言えるでしょう。
ただスタジオの環境によって横一列が無理ならば、チェロやコントラバスは後方にセッティングする場合もあります。
このあたりは使用するスタジオのアシスタントに事前確認をすると良いでしょう。
マイクのセッティングですが、このような大きな編成が録音可能なスタジオは限られてると思います。
だからスタジオのアシスタントも慣れていると思うので、マイク選びは並びも含めて相談すると良いでしょう。
僕だとこの編成のマイクセッティングは「1stバイオリン」に2本、「2nd」
「ビオラ」「チェロ」には1本、演奏者の真上からハイスタンドで狙います。
「コンバス」には正面から1本。以上はオンマイク。
それとは別にストリングス全体を狙うマイクはステレオで。オフマイクです。位相には気をつけて!
使用マイクもスタジオにあるモノが違うのでマチマチですが、「ノイマンU87i」
「ノイマンU67」、「ショップス」各種、「B&K」各種あたりが一般的ですね。
ゲインは使用するマイクにもよるので、25db~50dbあたりですかね。
ストリングス奏者はモニターをヘッドホンではなくイヤホンで行うことが普通なのでクリックの漏れには注意が必要。
しかし大事なのは「駆け出しエンジニア」さんが大きな編成の録音が初めてだと言う事を素直に受け入れること。
慣れたスタジオのアシスタントなら、「駆け出しエンジニア」さんよりもセッテイングも含めたストリングスの録音には長けていると思います。
しかし今回のプロデュースやミュージシャンは「駆け出しエンジニア」さんを選んだわけです。
だから迷ったり、わからなくなったら素直に皆に相談しましょう。
頑張ってください。
宇城 直樹さん
はじめまして。
10日の民生さんのひとりカンタビレを
見させてもらった者です。
僕はインディーズバンドでベースを担当していて、
独学でレコーディングをしています。
日頃、練習スタジオでマイクをたててドラムを録ったり
家でボーカルを録ったりとほぼ宅録状態で
レコーディングをしてるので、今回のライブは
ものすごく勉強になりました。
勝手ながら感想を送らせてもらいます。
・音がいい!
当たり前ではあるのでしょうが、さすがでした。
ドラム録り後のバランスもそうなんですが、
重なっていくにつれて、それぞれがちゃんと
うもれずに聞こえて、音の厚みが増していく。
日頃苦労してるところを、まあサクサクと
進めていくこと!
機材?音作り?セッティング?
全部なんでしょうけど、びっくりでした。
・やってることは同じだった
ドラム9トラック、ベース2トラック、
サビのボーカルのダブルトラック
ギターのパンの配置
知識だけなら僕も知っているものばかりでした。
レコーディングの過程も基本、一緒です。
ボーカルがsm57というのはおどろきましたが。
・企画としてすごい
レコーディングの様子を見せるって
どんな感じなのか想像もつきませんでした。
いちファンとしては憧れのアーティストの
レコーディング風景をみれるってだけで
最高なんですが。
客席が一番盛り上がったのはコーラス入れの
ときでしたが、
僕はオケの状態にメロディーがのった時に
ゾクっとしました。
コードとかリズムはいたってシンプルなだけに
どうなるんだろうと思っていたら、
まさに民生節!!!!
やっぱりこの人はすごい人なんだと
再認識。惚れ直しました(笑)
あんな過程を味わえるなんてすごい企画です。
・もっと知りたくなる
ああいう現場をみせてもらうと、もっと色々
教えてもらいたくなります。
まずアレンジ面。これは民生さんが
一人でやっていたのでしょうが、
コーラスワーク・マラカスアレンジ・
なんでボーカルダブルトラックなのか?
とか試行錯誤してるところも知りたくなります。
あとは音づくり。
ドラムのマイクセッティング、EQの具合、
コンプとかのかけ具合、ミックスのバランス。
全部知りたい!!!
贅沢をいえばきりがないのですが。
結局
「いい音でちゃんと演奏する」
のが一番重要なんですね。
パソコンでいじりだすと修正も音の変化も自由に
出来てしまって忘れがちですが、
うまい演奏といい曲が最重要。というか大前提。
あと音録りは奥が深い!!!!
すごく面白いんですが難しいなぁとも感じました。
本当にすごい体験をさせてもらいました。
ありがとうございました。
これからもツアー頑張ってください。
最後に質問。プロのレコーディング現場や
ミックス具合を見たいと思ったら、
専門学校ーアシスタント
になるしかないんでしょうか?
長文失礼しました。
とても素晴らしい感想をありがとう。
一番大切なことも良く理解されてると思います。
今回の「ひとりカンタビレ」で伝われば良いと思っていたことが十分に伝わり大変嬉しいですね。
質問の回答ですが、レコーディングエンジニアを目指すのであれば、
専門学校に行きスタジオアシスタントとして働くのが一般的ではありますね。
ただレコーディングの現場に携わりたいのであれば、
レコードメーカーの制作やプロダクションのマネージャー業など、
その業種は多岐に渡ると思います。
それとPCとインターフェイスの普及でこれほど安価で身近にレコーディングできる環境がある昨今、
以前のようにスタジオに入りアシスタントからエンジニアになるって図式も変わってくるのではないかと思います。